COWBELL
レースレポート(by KOTERA)
→大阪湾横断レースの航跡


今年もシアトルカップにおそらく日本で一番船齢の古いIRCレーティング取得ボートで立ち向かいます。

今年は甲南大学クルージング部の現役が自艇のメンバー不足を補ってくれました。

しかし、当初は10名と言う大所帯エントリーだったのですが、新型インフルエンザの影響で、実際は初日は7名のエントリーとなりました。

さて、第一レース。かなり強めの風域でのスタートです。ジブは久々のNO.2を選択。やや上有利のラインであったが、カウベルは丁度真ん中あたりのスタートとなった。最近のミドルボートのレースは実力が拮抗し、マーク付近はかなりの混雑となります。今回も1上マークもかなりの数の艇が入り乱れ、大変な状況でありました。このような場合、右からの長めのアプローチをとると、つぎつぎに風上側に覆いかぶさってくる艇に風を乱され、アプローチできる予定のラインが出来なくなることがあります。実際過去に何度も失敗をしてきました。かといって左のレイラインからのポートアプローチはマーク回航してきた先行艇を交わしながらアプローチしなければなりませんので、これもつらい展開となります。

今回もやや左レイライン気味からのアプローチとなり、先行艇のスピンランをかわしながらのコースとなりました。先行艇もスピンアップ直後の走行中であり、艇のコントロールもままならない状況ですので、こちらも必要以上によけなければならない状況となり、シフトする風の中、判断は難しかったかもしれませんが、やはりもう少し早めにポートタックに返しておくべきだったかなと思います。

 混雑する1上をかなり安全策で回航しこれも久しぶりの0.75スピンを展開しダウンウインド、回航後、即ジャイブ、コースの2/3ぐらいでもう一度ジャイブし、ポートアプローチで1下に向かいます。今回のようにクルーワークに不安がある場合はポートアプローチはスピンポールの回収を後ですればよいので助かります。ただし、現役甲南生の若さあふれるサポートで思ったよりもコンビネーションは上手くいっていたように思えます。

1下もかなりの混戦でした。この展開はレーティングが低い我が艇の有利な展開です。6月のミドルボートでも各マーク団子状態の一番後ろからぴったりとついて行き、割と好成績をおさめることが出来ましたから・・・。

2上になると、団子状態はかなりばらけてきていました、シフトしまくりの風の中20艇中うしろから3〜4番手で回航、2下も大体同じような展開で回航、最終の昇りに向かいます。風はかなり吹き上がり、おそらく20ノットは超えていたように思えます。NO.2ジェノアもいっぱいいっぱいでした。しかし、このコンディションはカウベルの一番得意とする風域です。昇り角度が良く、比較的新しいNO.2ジェノアの本領を存分に発揮して、3〜4艇は抜き去ったように思えます。Y33もカウベルの後ろに見えます。

スタート時はメインセールトリムをしていたのでリコールに少し不安があったのですが、無事ホーンもなり、20艇中着順13位、修正7位となりました。

 さて、問題の第2レース、風はやや落ちたのでミディアムヘビージェノアの選択となりました。(だったと思います。と言うのも初日は無風から30ノット近くのコンディションまでいろいろで、0.9スピン以外の全てのセールをつけたりはずしたり・・・。はっきり言ってどのセールでスタートしたか憶えていません。)

 おそらく5・6ノットの風の中艇速ものびず、ビリから2番目の1上回航、そこでやってしまいました。人生4回目の横スピン・・・甲南現役に恥をかいてしまいました。即回収後、再びアップしたのですが、今度はスピンが濡れてクロスが張り付き、開きません。そこでもう一度ダウンしてポート側のラフをさばいて(これがまたぬれてしまっているのでなかなか上手くいきません・・)もう一度アップ、コースの1/2ぐらい来てやっとスピンが開きました。私「オレのミスで3位ぐらい順位下げたな・・」、すると笑うヘルムスマン田中は「いや、5位ぐらい下げたな・・・」と言ってました。結果を見るとその通りでした。ションボリ・・。

その後、2下からはすぐ前のY30Sブラウに送れること15艇身ぐらいでずっとビリで寂しいレースとなりました。レーティングから言えばいつビリになってもおかしくは無いのですが、なぜかいままでのレースでもビリはありませんでした。今回ついにやってしまいました。ブラウに遅れること約2分30秒でビリッケツフィニッシュ。

リタイヤ艇がありましたので、20艇中19位でした。

あ〜、あの失敗が悔やまれます。

その後、風待ちがあり、2時半ごろに第3レースをスタートさせるも、ゼネリコのまま、また風待ちとなる。そして3時丁度に20ノットオーバーの中NO.3をはってスタートするも、これもゼネリコとなり、以後レース中止、これで初日は終わりました。

第3レースはあのコンディションでの0.7マイルのコースでは対応できなかったであろうと思います。中止はラッキーだったかもしれません・・。ただし順位は上げることができたかも・・。

 ウエルカムパーティーは恒例の腕相撲大会、今年も盛り上がりました。そして平松隊長は遅くまで飲み、宮脇さんのグラバンでお泊り・・。元気なオッサンです。

 さて、2日目、当初お子さんの新型インフルの疑いで欠席予定だった小島君が乗れることになり、5名のオリジナルメンバーでの大阪湾横断レース、スタボーでのスピンスタート、潮もかなり西に強く流れています。かなりスタートを注意しなければなりません。アウターの外からアウターめがけてアプローチしたが、ほとんど全ての艇がその上にかぶさり、ちょっと危険な状況。案の定こちらが権利艇ではありましたが、Y33の優勝候補アグネスと上下で接触し、相手のスタンションをなぎ倒してしまいました。さらに衝突後、下へ持って行かれ、マークタッチ・・後で知ったが、私達の上側でもかなりの接触があったようです。しかし、解消ラウンドしたのはカウベルも含め、2艇だけだったと思います。スピンスタートだったし、B旗掲揚は誰もしなかったようです。抗議権利放棄ですね・・。このへんにも関西ミドルボートクラブの仲の良さ?が垣間見られました。まあ、これも良しとしましょう。

 やはり、このような状況下でのスタートはスタートラインの後ろのエリア外からアプローチをするのは、いくら権利があっても危険です。スピンスタートであったことですし、上・下にエリアを残しながら、たとえ2・3列後でも確実にスタートさせる必要があるでしょう。

 ロングレースのなので、これくらいのスタートの遅れはたいした問題ではありません。解消ラウンド後、気を取り直してスタート、垂水沖の第1マークへ向かいます。スタボースピンでスタートし、3回ジャイブし、マークアプローチ、この時点ではかなり追いつきはしましたが、ほとんどビリです。次は南の6マイル先の第2マークへ向かいます。ポートでのリーチングです。風は7ノット程度か・・。今回から導入した最新型のGPSを頼りにコースを取ります。いままででしたら、艇速だけを求めてきっと昇り気味のコースをひいていたであろうとは思います。しかし、今回のGPSは普通の対地スピードに加え、ターゲットに対してどれぐらいのスピードで近づいているかと言うデータも出ますので、無用な昇り気味レグを引くことなく、最短距離でコースを引けたと思います。いくらボートスピードがあっても無駄な長い距離を走ってしまえば、何にもならないですからね・・。カウベルにとってはまるで火の使い方を覚えた原始人のように画期的なことだったのではないでしょうか・・。ただし他の艇では当たり前のことですがね・・。カウベルがロングレースに弱い原因の一つはここにあったのでしょうかね。

やはり艇速が他艇と比べると遅いので、順位を上げることは出来ませんでしたが、大きく遅れることはなく、むしろ充分ついていけたような気がします。

第2マークを先行している2艇を直前に見ながらビリから2番ぐらいでタック回航する。ヘルムス田中はすぐ下先行しているイマジンの乱流を嫌がりタック、私は距離ロスを懸念しましたが、その後の無風の展開で、どちらが良かったかはわかりません。

その後、風が全くなくなり、なすすべもなく西南西に流されます。対ターゲット速度もマイナス表示です。あとで航跡を見ると約0.5マイルぐらいは流された様ですね。ジェノアもミディアムからライトにチェンジ。暑い中じっと待つこと数時間、南西から徐々に風が入り、最後は10ノットを越えていました。先行艇は風とレース展開がどうなっていたのかはわかりませんが、かなり東に展開していたようです。一時は全く見えなくなっていた先行艇集団がいつの間にか横または後ろに見えます。ラッキー!これもGPSを見ながら次のマークとの最短距離に艇を置く努力をした結果かもしれません。潮で西に流されたのも結果的にはラッキーだったようです。

最後4マイルは順調なスピンランでコース短縮で設定されたフィニッシュラインを横切りました。着順14位、修正9位でした。

総合順位はやはり第2レースの失敗がたたり、13位と少し低迷しましたが、第1レース・第2レースのシングル入りは嬉しいです。

他のレース艇からは我々のポンコツ艇の参加をどう思っているのかはわかりませんが、そんなことは気にせず、何とかくらいついて行く・・。こんなレース艇もあってもいいんじゃないですか?

参加した皆さんお疲れ様でした。



メンバー

第一日目

ヘルムス 田中

メイン 山本(2回生) 小寺

ジブ 平松 大野(2回生)

ハリヤード 藤田

マストハンド 岩瀬(1回生)

バウ 小寺



第二日目

ヘルムス 田中

メイン 小島

ジブ 平松

ハリヤード 藤田

バウ 小寺




2009年 クラス A 《暫定》

A Race1 Start:2009年9月20日 10:00:00
Sail No. 艇名 艇種 TCC フィニッシュ ET CT
1 1 4976 デッセ Y33S 1.042 10:47:54 2874 2995
2 5 4150 メーヴェ Y30S 1.000 10:50:51 3051 3051
3 4 3455 出雲 Y30S 1.005 10:50:50 3050 3065
4 3 5001 アグネス Y33S 1.041 10:49:07 2947 3068
5 6 3395 セントエルモ Farr31 1.031 10:50:52 3052 3147
6 10 5791 ファイブスター SEAM31 1.017 10:51:37 3097 3150
7 13 3607 カウベル DAV34 0.990 10:53:24 3204 3172
8 7 6431 サンラック VITE31 1.031 10:51:18 3078 3173
9 2 5684 ジャスティス Mumm30 1.081 10:49:03 2943 3181
10 11 6381 ゴッドスピードカッパ VITE31BK 1.028 10:51:48 3108 3195
11 15 6044 ブラウ Y30S 1.005 10:53:40 3220 3236
12 14 6349 りそたーだ First34.7 1.013 10:53:25 3205 3247
13 8 6351 コンティニューU X35OD 1.055 10:51:20 3080 3249
14 12 6225 ルパン SEAM33 1.041 10:52:05 3125 3253
15 9 5871 いちもくさん Mumm30 1.085 10:51:23 3083 3345
16 17 6085 のたり3 J/V9.6CR 1.032 10:54:12 3252 3356
17 16 3400 AR2 Y33S 1.037 10:54:11 3251 3371
18 19 2951 イマジン DUFOUR34 0.976 10:59:08 3548 3463
19 18 5627 スターオブベツレヘム SEALS34 1.085 10:54:16 3256 3533
20 DNF 6422 ビービーシャンティ VITE31 1.021 DNF

A Race2 Start:2009年9月20日 11:40:00
Sail No. 艇名 艇種 TCC フィニッシュ ET CT
1 2 4976 デッセ Y33S 1.042 12:53:14 4394 4579
2 1 5871 いちもくさん Mumm30 1.085 12:52:45 4365 4736
3 4 5791 ファイブスター SEAM31 1.017 12:58:45 4725 4805
4 5 5001 アグネス Y33S 1.041 12:58:56 4736 4930
5 6 6381 ゴッドスピードカッパ VITE31BK 1.028 13:00:05 4805 4940
6 3 5684 ジャスティス Mumm30 1.081 12:56:30 4590 4962
7 7 6351 コンティニューU X35OD 1.055 13:00:08 4808 5072
8 11 6349 りそたーだ First34.7 1.013 13:05:19 5119 5186
9 14 3455 出雲 Y30S 1.005 13:06:12 5172 5198
10 16 2951 イマジン DUFOUR34 0.976 13:08:53 5333 5205
11 9 3400 AR2 Y33S 1.037 13:04:12 5052 5239
12 10 6225 ルパン SEAM33 1.041 13:04:21 5061 5269
13 12 6431 サンラック VITE31 1.031 13:05:26 5126 5285
14 13 3395 セントエルモ Farr31 1.031 13:06:11 5171 5331
15 17 4150 メーヴェ Y30S 1.000 13:09:50 5390 5390
16 15 6085 のたり3 J/V9.6CR 1.032 13:07:09 5229 5396
17 18 6044 ブラウ Y30S 1.005 13:10:23 5423 5450
18 8 5627 スターオブベツレヘム SEALS34 1.085 13:04:11 5051 5480
19 19 3607 カウベル DAV34 0.990 13:13:09 5589 5533
20 DNS 6422 ビービーシャンティ VITE31 1.021 DNS

A Race4 Start:2009年9月21日 08:30:00
Sail No. 艇名 艇種 TCC フィニッシュ ET CT
1 3 6431 サンラック VITE31 1.031 12:24:48 14088 14525
2 2 5001 アグネス Y33S 1.041 12:24:20 14060 14636
3 4 4976 デッセ Y33S 1.042 12:25:29 14129 14722
4 1 5871 いちもくさん Mumm30 1.085 12:23:51 14031 15224
5 5 5684 ジャスティス Mumm30 1.081 12:26:55 14215 15366
6 6 6351 コンティニューU X35OD 1.055 12:38:07 14887 15706
7 15 2951 イマジン DUFOUR34 0.976 12:58:37 16117 15730
8 9 6044 ブラウ Y30S 1.005 12:52:55 15775 15854
9 14 3607 カウベル DAV34 0.990 12:58:36 16116 15955
10 13 4150 メーヴェ Y30S 1.000 12:57:53 16073 16073
11 12 3455 出雲 Y30S 1.005 12:57:44 16064 16144
12 7 3395 セントエルモ Farr31 1.031 12:52:14 15734 16222
13 8 3400 AR2 Y33S 1.037 12:52:53 15773 16357
14 18 6349 りそたーだ First34.7 1.013 12:59:53 16193 16404
15 11 6381 ゴッドスピードカッパ VITE31BK 1.028 12:56:49 16009 16457
16 10 6085 のたり3 J/V9.6CR 1.032 12:56:22 15982 16493
17 16 6422 ビービーシャンティ VITE31 1.021 12:59:15 16155 16494
18 19 5791 ファイブスター SEAM31 1.017 13:01:01 16261 16537
19 17 6225 ルパン SEAM33 1.041 12:59:29 16169 16832
20 20 5627 スターオブベツレヘム SEALS34 1.085 13:01:18 16278 17662
SERIES RACE 結果(A)


Race 1 Race 2 Race 3 Total
Sail No. 艇名 Pt Pt Pt Pt
4976 デッセ 1 1 1 1 3 3.6 5.6 1
5001 アグネス 4 4 4 4 2 2.4 10.4 2
5684 ジャスティス 9 9 6 6 5 6 21 3
5871 いちもくさん 15 15 2 2 4 4.8 21.8 4
6431 サンラック 8 8 13 13 1 1.2 22.2 5
3455 出雲 3 3 9 9 11 13.2 25.2 6
6351 コンティニューU 13 13 7 7 6 7.2 27.2 7
4150 メーヴェ 2 2 15 15 10 12 29 8
5791 ファイブスター 6 6 3 3 18 21.6 30.6 9
6381 ゴッドスピードカッパ 10 10 5 5 15 18 33 10
3395 セントエルモ 5 5 14 14 12 14.4 33.4 11
2951 イマジン 18 18 10 10 7 8.4 36.4 12
3607 カウベル 7 7 19 19 9 10.8 36.8 13
6349 りそたーだ 12 12 8 8 14 16.8 36.8 14
6044 ブラウ 11 11 17 17 8 9.6 37.6 15
3400 AR2 17 17 11 11 13 15.6 43.6 16
6225 ルパン 14 14 12 12 19 22.8 48.8 17
6085 のたり3 16 16 16 16 16 19.2 51.2 18
5627 スターオブベツレヘム 19 19 18 18 20 24 61 19
6422 ビービーシャンティ DNF 21 DNS 21 17 20.4 62.4 20

2009年 クラス C 《暫定》

C Race4 Start:2009年9月21日 08:30:00
Sail No. 艇名 艇種 TCC フィニッシュ ET CT
1 6 3511 グラシャス13世 フレンドシップ28 0.688 13:01:45 16305 11218
2 3 6261 エアーピーク Y28S 0.695 12:59:20 16160 11231
3 7 クレイジーナナ・ナノ Y26UEX 0.716 13:03:16 16396 11740
4 5 3221 スイング・ベル Farr25BB 0.735 12:59:54 16194 11903
5 4 2069 エアーサプライ Farr31 0.780 12:59:30 16170 12613
6 8 4798 リバティー・ナナ Y28S 0.695 13:34:20 18260 12691
7 1 6006 タム 1D35 0.851 12:39:05 14945 12718
8 2 35014 シートレック 1D35 0.851 12:57:02 16022 13635
SERIES RACE 結果(C)


Race 1 Total
Sail No. 艇名 Pt Pt
3511 グラシャス13世 1 1 1 1
6261 エアーピーク 2 2 2 2
クレイジーナナ・ナノ 3 3 3 3
3221 スイング・ベル 4 4 4 4
2069 エアーサプライ 5 5 5 5
4798 リバティー・ナナ 6 6 6 6
6006 タム 7 7 7 7
35014 シートレック 8 8 8 8