4) 2016年5月22日

天気図&周辺観測所風向・風速データ推移

石狩湾の海水温:約11℃
小樽側の発生時間帯:11:45~12:00(ピーク時:11:55前後)
手稲・石狩側の発生時間帯:11:40~12:15(ピーク時:11:45~12:10)

0160522天気図    石狩湾周辺風向風速矢羽

天気図は、気象庁の各種データ・資料『過去の天気図』より当日午前9時データを抽出。高島おばけ(=上位蜃気楼)が発生する時は、北海道近辺に等圧線が横か斜めに1本以下で、東経130度~150度間で北緯30度~40度に高気圧(H)、北緯50度~60度に低気圧(L)があるようなケースが多いと思われます。今回はやや該当するかもしれません。

石狩湾周辺観測所の風向・風速データ推移(午前9時~午後6時の毎時データ)を地図上にわかりやすく見える化しました。2秒毎に切り替わるアニメGIFです。ぜひ新たな発見を皆さんで見つけてください。もちろん、気温と海水温との差(=温度差)が日中におよそ10℃以上あることが大原則です。
手稲山口側では昼過ぎまでは風が弱く、11時~12時には2m/s以下です。また、朝から北西方向の風でしたが、風速2.2m/s以下だと風向きに関係なく発生しやすいので、この日も時間は短いもののルール通りに発生したと言えるでしょう。その後は風がやや強くなったので、発生しなかったと思われます。
小樽側でも昼頃まで風が弱く、風速2m/s以下でした。日中の風向はほぼ北東~東の風です。この状況が数時間続くと、『上暖下冷』の空気層が生まれやすく、高島おばけ(=上位蜃気楼)が発生しやすい環境です。小樽側では風速が2m/s以下なら大きな蜃気楼が発生しやすいのかもしれません。今後もこの点に注目しています。