3) 2018年7月31日

天気図&周辺観測所風向・風速データ推移

石狩湾の海水温:約21℃
小樽側の発生時間帯:15:50~17:30(ピーク時:16:00~16:30)
手稲・石狩側の発生時間帯:15:50~17:30(ピーク時:16:00~16:55)

20180731天気図    石狩湾周辺風向風速矢羽

天気図は、気象庁の各種データ・資料『過去の天気図』より当日午前9時データを抽出。高島おばけ(=上位蜃気楼)が発生する時は、北海道近辺に等圧線が横か斜めに1本以下で、東経130度~150度間で北緯30度~40度に高気圧(H)、北緯50度~60度に低気圧(L)があるようなケースが多いと思われます。今回はこれに該当しないようです。ただ、TS(Tropical Storm:台風)、TD(Tropical Depression:熱帯低気圧)が南からの暖かい空気を押し上げているかもしれません。

石狩湾周辺観測所の風向・風速データ推移(午前9時~午後6時の毎時データ)を地図上にわかりやすく見える化しました。2秒毎に切り替わるアニメGIFです。ぜひ新たな発見を皆さんで見つけてください。もちろん、気温と海水温との差(=温度差)が日中におよそ10℃以上あることが大原則です。
手稲山口側では一日を通して風が弱く、最大でも14時に3.1m/s、蜃気楼発生時には2m/s以下です。これは他のページで紹介しているように手稲山口側で風速2.2m/s以下だと風向きに関係なく発生しやすい傾向なので、この日もそれが証明されたようなものです。ちなみに、14時にそれまでの風向とは逆方向の風が吹き、その後数時間して高島おばけ(=上位蜃気楼)が発生したことも気になるところです。
小樽側でも風が弱く、最大でも14時に2.5m/s、蜃気楼発生時は2m/s以下です。一日を通して、ほとんどの風向が北東~東の風でした。これは小樽側では風速が2m/s以下なら大きな蜃気楼が発生しやすいというルールがあるのかもしれません。今後ともこの点に注目です。